高齢化が進む野田市で満足度の高い老人ホーム

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高齢化が進む千葉県野田市では介護サービスの充実に向けて様々な取り組みが見られます。高齢者の増加に応じて老人ホームと利用者も増加し、インフラ面での対応も適宜行われています。高齢者は多いものの、元気な高齢者が多いというのが野田市だという人もいます。

ここでは、野田市の介護と老人ホームの状況について紹介します。

(ゼリー食をはじめとする介護食の種類と老人ホームでの食事事情について知ろう)

野田市の高齢者と介護の現状について

#平均以上に高齢化が進む野田市野田市の総人口は、平成28年度は154,772人でしたが、それまでの4年間に1,953人減少しています。一方、高齢者は38,150人から6,415人増加して44,565人。

高齢化率は千葉県の平均より高く、平成25年度からは全国の平均も超えています。65歳以上の人口構成比率(高齢化率)は年々増加し、平成28年度には28.8%まで増加しています。#介護福祉の全体計画「シルバープラン」

高齢化が進行している野田市ですが、3年ごとに介護保険事業計画と市の高齢者施策の全体計画である老人福祉計画を一体化したシルバープランを作成してきました。現在、第7期野田市シルバープランに基づき、介護サービスの基盤整備や高齢者の生きがいづくり、健康づくりなどに取り組みが行われています。

#施設利用者数の増加野田市はシルバープランに基づき、計画的に介護施設の整備を行ってきました。平成24年度から平成28年度にかけて介護サービス利用者数をみると、施設サービス利用者は197人(20.0%)の増加、居宅サービス利用者数は386人(12.6%)の増加。

地域密着型サービス利用者数は334人(168.7%)の増加となっています。

#要介護等の認定者数の増加要介護者数については平成24年度から平成28年度にかけて、1,070人(18.8%)の増加となっています。施設利用者に限ると要介護3・4・5が全体の84.5%を占めていますが、要介護2の方が268人(27.5%)と大きく増加していることも注目すべきことです。

特別養護老人ホームなどでは要介護3以上から入所可能となるため、それ以下の要介護者の入所できる施設が増えたということがわかります。#中央・東部地区に老人ホームが集中シルバープランでは地理的条件や人口、交通事情などの社会的条件や介護サービスの整備状況などを総合的に考慮し、市内を4つに区分することで施設整備を推進しやすくしています。

4つの区分とは、中央・東部地区、南部・福田地区、北部・川間地区、関宿地域のことで、特に中央・東部地区に介護施設が集中しています。

同地区では特別養護老人ホームが6か所、介護老人保健施設、養護老人ホーム及び特定施設が1か所ずつ。また、認知症専門のグループホームが3か所、小規模特別養護老人ホーム及び認知症デイサービスが1か所ずつ整備されています。

老人ホームを利用する人の実際の声

#介護施設を選んだ理由と満足度

野田市が行った「施設サービス利用者調査」によると、現在の介護施設を選んだ理由については、「家族の負担が重かったから」の割合が58.7%と最も高く、次いで「24時間介護が受けられるから」(57.4%)、「自宅より安心して暮らせるから」(56.1%)と続いています。

施設生活の満足度については、「ほぼ満足」が46.5%と最も高く、「非常に満足」(16.8%)を合計すると、63.3%が満足しているようです。

施設に入所してよかったと思うことは、「24時間見守られているので安心できる」(72.9)と最も高く、次いで「家族に負担をかけなくてもすむ」(64.5%)、「快適な環境で過ごすことができる」(40.0%)、「きめ細かな介護が受けられる」(36.8%)と評価されています。

現在治療中の病気については、「認知症(アルツハイマー病等)」の割合が51.6%と最も高く、次いで「高血圧」(34.8%)、「脳血管疾患(脳卒中(脳出血・脳梗塞等))」(23.2%)、「糖尿病」(21.3%)、「筋骨格の病気(骨粗しょう症、関節症等)」(20.0%)といった順になっています。

#施設に入所するまでの介護サービス

入所が決まるまでの期間については、「3か月未満」が30.3%と最も高く、その次に「3か月~6か月未満」(20.0%)、「6か月~1年未満」(17.4%)、「1年~2年未満」(12.3%)と続きます。

入所申し込みから実際に入所するまでの介護については、「自宅で家族が介護していた」「その他」の割合が各24.5%と最も高く、次いで「ショートステイを利用していた」(21.3%)、「自宅で居宅サービスを利用していた」(13.5%)という結果に。

入所期間は、「1年~3年未満」が44.5%、次いで「6か月未満」が14.8%、「6か月から1年未満」が13.5%という順になっています。居室の種類は、「ユニット型個室」の割合が45.2%と最も高く、次いで「4人部屋」(34.8%)、「その他の個室」(9.7%)となっています。

老人ホームにはどんなタイプがあるのか

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野田市の老人ホーム(施設サービス)にはどのようなタイプがあるのか見ていきましょう。入所型としては、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、認知症対応型共同生活介護などがあります。

#介護老人福祉施設、介護老人保健施設

介護老人福祉施設は、主に特別養護老人ホームのことで、常に介護が必要で、自宅での介護が難しい方が入所可能な施設です。関連…ウチシルベ ... 老人ホーム 紹介

原則として要介護3~5の方を受け入れています。介護老人保健施設は、老人保健施設(老健)とも呼ばれ、リハビリテーションの必要な方が入所して、介護や機能訓練を受ける施設です。原則として要介護1~5まで受け入れています。

#介護療養型医療施設、介護医療院介護療養型医療施設は、長期間の医療ケアの必要な方が入所する療養病床などのこと。原則として要介護1~5の方を受け入れています。介護医療院は、長期療養のための医療と日常生活上の介護を一体的に提供する施設のことで、原則として要介護1~5の方を受け入れています。

#認知症対応型共同生活介護認知症対応型共同生活介護は、一般的にグループホームと呼ばれ、認知症高齢者が少人数で共同生活をしながら介護や機能訓練を受ける施設です。家庭的な雰囲気を保つために、住宅に近いコンパクトな空間や、入居者と職員が共同で料理や食事をするなどの配慮が見られます。

原則として要介護1~5、要支援2の方を受け入れています。

入所ではなくショートステイという宿泊サービス

入所ではなく、一次的に施設に宿泊するショートステイという選択もあります。タイプとしては、一般のショートステイと医療型ショートステイがあり、一般的なほうを短期入所生活介護、医療型を短期入所療養介護と呼んでいます。

短期入所生活介護では特別養護老人ホームなどに宿泊して、食事、入浴、機能訓練などの介護サービスを受けることが可能です。短期入所療養介護は介護老人保健施設などに宿泊して、医学的管理のもとに介護・昨日訓練などの介護サービスを受けることができます。

老人ホームに入所する前にショートステイで体験するという方は多くいます。いきなり施設に入って精神的に動揺する方もいますので、数日だけ宿泊して試してみるのはとても有効な方法です。施設・居室の雰囲気、入居者、食事、入浴など、どうしても相性というものがありますので、体験宿泊はおススメです。

ショートステイは何度でも利用できますので、家庭の事情に合わせて使い分けてもよいでしょう。

施設サービス(老人ホーム)を受けるためには

#まずは認定審査を受けてから介護施設へ入所するためには、要介護者であることを証明する認定審査を受けなければなりません。野田市役所の介護保険課や地域包括支援センターで受付けていますので、まずは問い合わせしてみるとよいでしょう。

申請書を提出すると市の調査員が訪問し、本人や家族から聞き取り調査をします。審査は主治医の意見書なども含めて、介護認定審査会で総合的に審査・判定をします。審査の結果、要介護1~5、または要支援1~2と認定された方は、利用できる介護サービスを選択します。

大きくは居宅サービス(自宅から通うデイサービスや訪問介護)と施設サービスのどちらかとなるでしょう。居宅サービスを選択すると居宅介護支援事業者を選んで、ケアプランの作成を依頼します。ケアプラン作成はケアマネージャーが本人や家族、サービス提供事業者と検討して行います。

施設サービスについては、希望する施設を選び、直接契約しますが、その際、施設のケアマネージャーが本人や家族とよく話をして、本人に適したケアプランを作成します。#ケアプランには何が記されているかケアプランは本人に適した介護サービスをすべて記したもので、食事、入浴、排泄、薬、身体機能など、生活するうえで必要な介護をどのように行うか明示されています。

ケアプランは定期的に更新され、その時々の身体の変化に適した介護プランが作成されます。

今後も元気な高齢者が多い町へ

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高齢化が進んでいる野田市ですが、シルバープランに基づいて着実に施設を増やしサービスを提供しており、高齢者にとって安心して過ごせる場となっているようです。「元気なお年寄りが多いまち」という声もあり、野田市は歳をとるのが苦にならない町として、今後も期待を持たせてくれるに違いないでしょう。

入居をお考えの方は、まずはケアマネージャーに相談してみましょう。